猫ちゃんがかかりやすい病気の1つに“下部尿路結石”というものがあります。
下部尿路結石とは、おしっこが通る尿路に結晶のような石ができてしまう病気です。
この石があることにより尿路が詰まり、おしっこをする際に激痛が走ります。
人間にも尿路結石ができることがありますが、尿をする時の痛みで失神してしまう方も多いそうです。
それほどの痛みを伴う病気ですので、尿石ができてしまったことによりトイレに行きたがらない猫ちゃんもたくさんいます。
下部尿路結石だけならまだしも、トイレを我慢しすぎると“尿毒症”などの新たな病気を引き起こしてしまう可能性もあります。

1歳~6歳の猫ちゃんにはマグネシウムを与えすぎない

下部尿路結石ができてしまうのは、マグネシウムの与えすぎが原因と言われています。
マグネシウムとは野菜や海藻、魚などに多く含まれる成分です。
1歳~6歳の成長期の猫ちゃんにマグネシウムが大量に含まれたキャットフードを与え続けてしまうと、尿の中のアルカリ性が偏り、マグネシウムが結晶化した“ストルバイト”と呼ばれる透明な尿石が尿管にできてしまいます。
身体に良さそうだから~と、安易な考えでキャットフードを選んでしまうと年齢の若い猫ちゃんでも尿路結石になってしまう可能性があるのです。

7歳~11歳の猫ちゃんにはカルシウムを与えすぎない

7歳~の高齢期に突入した猫ちゃんは、カルシウムを大量に摂取してしまうことで下部尿路結石ができてしまうと言われています。
カルシウムとは乳製品や青魚、大豆などに多く含まれる成分です。
高齢期の猫ちゃんにカルシウムが大量に含まれたキャットフードを与え続けてしまうと、尿が酸性になり、酸が結晶化した“シュウ酸カルシウム”という尿石が尿路にできてしまいます。
高齢化した猫ちゃんの骨を守る為にとカルシウム入りのキャットフードをあげる飼い主さんがたくさんいますが、その考えが猫ちゃんを苦しめてしまう可能性もあるのです。

キャットフードで尿の成分を整えてあげる

下部尿路結石を作らないようにするには、尿のphを6.0~6.4にしてあげなければいけません。
このphにするには、普段猫ちゃんが口にするキャットフードで尿の成分バランスを整えてあげることが大切です。
下部尿路結石ができる原因は年齢によって異なりますので、ライフステージに合わせたキャットフードを選んであげるようにしましょう。
そうすることで、猫ちゃんにかかりやすい病気から猫ちゃんを守ってあげることができます。
猫ちゃんの健康と長生きを望むのであれば、正しいキャットフード選びをしてあげてください。